そもそも、わかっていて当たり前の用語ですが、意味や意図を理解せずに使っていることが多々あります。
また、はずせないポイントを理解していないがあまり、トラブルに至ることも。私と同じような失敗をする人が少なくなるよう、私の解釈を加えたうえで「報連相」を定義します。
本日は、報連相、報告・連絡・相談を定義します。

報連相 ho-ren-so とは

報連相(英:ho-ren-so) とは、報告・連絡・相談を指す。
具体的には、部署内の共通認識を高めながら、業務効率を高めることを目的とした、ビジネスコミュニケーションの一部を指す。

業務現場においては、「報告」「相談」の2つが、特に重要度が高いと考えられている。よって、若手社員に徹底する場合が多い。また、先輩・上司においては、「報連相」を能動的にキャッチする工夫が、常に求められている。

報告 report の定義

報告(英:report)とは、上司や関係者に対して、仕事の現状・予測されるリスクなどを「迅速」かつ「正確」に伝達することを指します。

具体的には、業務の進捗状況・結果や成果、事故・クレームなどのトラブル、業界情報や顧客情報といった業務上得た情報などを、上司・先輩社員・関係各所へ伝えることです。

また、「お客様に食事をご馳走になった」「協力会社が、作業を優先してくれて、納期を1日前倒してくれた」というような、関連各所との関係性を円滑にするための報告も必要となる。その報告を踏まえて、上司がお客様・関連各所にお礼を伝えるなど、組織に欠かせないコミュニケーション行為と言える。

業務・作業に関する報告

上司・先輩から指示された業務・作業の報告においては、大きく3つの種類が挙げらる。

  1. 着手前の報告:方向性・進め方の認識合わせ:「このような方向性で進めたいのですが…」
  2. 進捗報告:作業の途中経過・成果物の進捗度合い:「ここまで作業したのですが…」「まもなく完成するのですが…」
  3. 完了報告:作業完了・成果物の提出:「作業完了しました。ご確認ください。」

作業のやり直し・納期遅れなどを防ぐために、着手前の報告・進捗確認の報告が重要とされる。作業を指示する立場である上司先輩は、着手前の報告・進捗報告について、日程やタイミングを予め指示しておく必要があるのではないかと考えられている。

優先度が高い報告

日常業務において、優先度が高い報告は、大きく4つの種類が挙げられる。

  1. 事故・クレーム・トラブルに関する第一報:全体像だけ短時間で報告し、まずは被害拡大に努める
  2. 外部からの要求・要望・依頼事項:あらゆる利害関係者からの要求や要望は重要度が高い場合が多い。放置するとクレームやトラブルに発展する場合がある。一例として、製品品質に関する要求、製造工程の監査依頼、公官庁・自治体・地域住民などからの要求などが挙げられる。
  3. 業界情報や顧客情報:同業他社の新商品や新素材といった自社市場に影響が考えられるもの、法令違反・不渡りといった顧客や協力会社の信用トラブルなどが挙げられる。
  4. 業務上の不具合・納期遅れ:不具合や仕事の遅れにより、自身だけでなく他メンバーの作業待ち時間が発生する、納品先・顧客の利益損失につながる場合がある。最悪の場合は、信用問題・損害賠償につながることも考えられる。「今、作業が滞っておりまして…」「このままだと遅れる可能性があるのですが…」など、早めに相談しておけば、納期遅れを防げる内容である場合が多い。報告の際には、なぜ遅れたのかという根拠、解決するための代案が最低限求められる。

配属先や業務環境によって優先度が異なるため、上司・先輩に確認しておくことが必須と言える。

連絡 Communicate の定義

連絡(英:Communicate)とは、関係各所・関係者に向けて、事実・予定などを周知・展開することを指す。

社内に対する会議日程の連絡、顧客に対する展示会開催の連絡、社内ルールの変更など、情報を必要とする多数の人に、正確な情報を発信する点が欠かせないポイント。

相談 consult の定義

相談(英:consult)とは、上司や先輩などの関係者に、意見・アドバイスを求めることを指しす。

不明点を明らかにする場合

  1. 不明点を明らかにしたい場合:業務を進めるために必要な、情報を得ることを指す。
  2. アドバイスが欲しい場合:作業などが行き詰まり、自分の考え・力だけでは解決できない場合に、上司・先輩などに助言を求めることを指す。上司・先輩においては、話を引き出す・内容を整理する・優先順を判断するなど、ロジカルシンキング・課題解決スキル・コーチングスキルなど幅広い技術が求められる。
  3. 判断して欲しい場合:業務上において、決断や判断を独断で行うリスクを、上司や先輩に委ねるものである。具体的には、判断する権限がないもの、自分で判断をする力が不足しているものに対して、判断をお願いすることを指す。

限られた業務時間で成果を出すためには、5W2Hでこまごま聞かないという点がポイントです。
「この業務の目的・背景は何か」「納期・成果物などのアウトプットイメージはどのようなものか」「ここだけは大事にしてほしい・はずせないポイントは何か」といった最低限の情報を基に、自分で考えたうえで、「私はこのように考えるのですが」と上司と認識合わせしてほしいものです。

アドバイスが欲しい場合

上司先輩が忙しくて、声を掛けにくいという声が多々聞かれます。実際、相談を受けてから解決するまでには、いくつかのプロセスに分解されることがほとんどであるため、短時間で「相談する時間を得る・アポイントを得る」という点にフォーカスして、上司・先輩に声を掛けるのがポイントだと感じます。

Step1:短時間でアポイントを得る

「恐れ入ります、2分ほどよろしいでしょうか。〇〇の件が行き詰っておりまして、ご相談したいと考えています。今日か明日で5分・10分ほど、お時間頂けないでしょうか。」

※相手の時間がある、相手が優先度が高い内容だと考えれば、その場で内容を聴いてもらえる可能性がある。
※20分、30分だと、スケジュールが空いていない可能性がある。また、拘束時間が長いと、負担感が大きく感じる可能性がある。

Step2:全体像を展開する

アポイントが取れた直後、メール・チャットで全体像を連絡する。
内容によって、相手が急ぐ必要があると判断する場合がある。

  1. 具体的に何に困っているのか、Before
  2. どのようにしたいのか、解決した状態がどのようなものか、After
  3. 想定される解決策はどのようなものか、Task/solution

Step3:相談する

アポイントを得た際に伝えた5分・10分は、自分が困っていることを伝えることで終わってしまう場合がほとんどです。解決に向けて上司の助言を得る、自分の不明点を解消するなど、相談内容の2~3倍の時間を要する場合が一般的です。

最低限できることだけにフォーカスし、再び相談の場を設けることを想定しておきましょう。再度、上司・自身が話し合える時間がないか、事前にスケジュールを確認しておきましょう。

また、上司や先輩になった際には、相談の時間を2~3倍余裕を見ておき、「相談15分ということは、余裕をみて45分くらい時間を見てもらえるかな?」などと、言えるようにしたいものです。

企業においての取り組み

リモート環境拡大し、上司・先輩・部下のコミュニケーションが希薄になっている中で、報告・相談の質を高めていく必要が求められています。特に、上司・先輩が、能動的にキャッチしていく工夫が求められています。

業務指示する際の工夫

  • 方向性を来週の火曜日・午前中までに、一度報告してほしい。
  • 8割まで仕上げた状態で、今週末に打合せしましょう。B会議室を10時から30分予約お願いします。

朝礼・定例会での工夫

  • チーム課題を解決していきたいので、懸念事項や困っていることなどを、各自3点チャットで教えてほしい。
  • 長時間打ち合わせられる時間がないので、重要なこと・困っていることに絞り、5分だけ個別に認識合わせしましょう。

組織の課題を解決するためには、現場が抱える諸問題を把握していくことが欠かせません。弊社の課題解決研修や、マネジメント研修、イノベーション実践などにおいては、まさに成果を発揮する業務現場の情報収集、現場課題の解決という観点が欠かせません。そのヒントを、ビジネススキル研修のページに記載しています。もし必要であれば、ご参考いただけますと幸いです。

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