ビジネス用語

ビジネス用語:問題と課題の違い

そもそも、このような問題を抱えていますと話された際に、表面的な事象を指していることに、気がつくことが多々あります。
また、問題と課題の違いを理解しないまま、上司と行き違いが起きてトラブル直前まで至ったことさえあります。みなさんが、同じようなトラブルに至らないように、今日も定義を明確化します。
本日は、問題・課題を定義します。

定義

問題の定義

問題とは、目標・理想像と、現状との間にあるギャップを指す。

売上目標が100万円に対して、現状70万円達成している状況であれば、ギャップが30万円。これが、問題である。「売上目標に対して30万円未達である」という表面的に確認できる事象だけではなく、売り上げを達成するため訪問件数・アポイント数といった、複数の「問題」「原因」が潜在化していることが一般的である。

課題の定義

課題とは、目標と現状とのギャップを埋めるための、やるべき取り組みを指す。

ギャップが30万円だとしたならば、アプローチ顧客を選定する、アポイントを取る、顧客ニーズをヒアリングする、提案機会を作るといった取り組みが課題である。言い換えると、課題は「理想像を実現する戦略」とも言え、取り組む規模感によっては「解決策」と表現される。顧客に解決策を提案する際は、一般的にこちらを使用する場合が多い。

課題解決研修のスライド
課題解決研修のスライド

問題・課題を扱う際の注意点

表面的事象に目が向きがちであること

一般的に、問題が起きていることによる表面的な「事象」のみに、目が向きがちです。

ここでは、お腹が出てきた、体重が増えてきたという、佐藤さんに目を向けてみましょう。
本来は、理想の体重・体型と現状のギャップがどの程度なのかを具体化すべきであるところを、「体重が増えてきた」「お腹が出てきた」という「問題が起きていることによる事象」のみにフォーカスしがちな点は注意が必要です。

お腹が出てきた、体重が増えてきたという事象だけでなく
「❹ギャップ・問題(例:体重5kg・腹囲10cmなどの具体的数値)」という問題を解決するために、
「❸解決策・課題(例:食事による解決策・運動による解決策)」を検討する。
といった全体像で捉えること。ギャップは何かを、常に明確にしておくことが必要でしょう。

解決策が短絡的になりがちであること

もう1つの注意点として、解決策が短絡的になりがちだという点です。

お腹が出てきたと悩んでいる男性に対して、解決策をアドバイスするならば、どのようにアドバイスしますか。一般論で言うと、運動・食事という、インプットを減らしアウトプットを増やすというロジカルな考え方に基づいた「表面的」「短絡的」アドバイスになりがちです。

営業面談研修のスライド 佐藤さんの事例

佐藤さんの事例

ちなみに、佐藤さんに「お腹や体重の問題を解決した暁に、どのような理想を実現したいのですか?」と質問したところ、「娘が結婚するかどうかわからないけれども、もし娘が結婚することがあれば、結婚式のバージンロードをピシッと歩きたいんだよね」と話してくれました。

更に内容を掘り進めていくと、それまで健康で生きている必要があるし、親子関係・夫婦関係が良好であること、安定した生活を基に娘を送り出したいこと、であるならば仕事でしっかり成果を出して収入も増やせていること…といった、お腹・体重と関係ない情報がたくさん得られました。

ここまで聞いて、みなさんはどう感じますか。

ここでお伝えしたいことは、問題が起きていることによる表面的な「事象」の裏には、解決した後に実現したい理想像があること、どのような背景があるのかなどを、忘れずに確認する必要がある。その中に、解決すべき本質が存在しているのです。これらを確認したうえで、解決する「解決策・Solution(顧客課題を解決する提案)」でなければ、より本質的な提案とはならずに、相手に刺さることはありません。

企業においての取り組み

ビジネスそのものが課題解決

顧客課題を解決すること・社内課題を解決すること。企業活動で取り組んでいる業務は、まさに何かを解決する手段と言えるはずです。しかし、ビジネスに欠かせない要素にも関わらず、これらを学習しているビジネスパーソンはごく僅かというのが実態です。あなたの職場は、いかがでしょうか。

これまでは、現状・理想像から問題を特定する行為は、能力を持つ個人が分析することが中心でした。偏った視点、偏った考えで、納得感がない。あるいは、賛同が得られにくい。更には、正論だけれども行動につながらない。といった弊害が起きていました。

ロジカル・論理的思考の限界

昨今においては、「人口が減っている」「高齢化が進んでいる」など、解決できない問題が山積みです。関係各所がロジカルに対策を打っているものの、全く効果が出ていないのです。このような外部環境が不透明な中においては、問題を分析して策を練るよりも「そもそも、何に困っているのか」「解決したとしたならば、理想の状態はどんなものか」「それを実現するために、どんな取り組みができるのか」というように、現場の困りごとに耳を傾けながら、課題を解決するプロセスがスピーディーかつ成果につながりやすいと感じます。弊社の課題解決研修・イノベーション実践では、現場の声・顧客の声を基にした「理想像の実現」に向けた戦略を、プロジェクトとして取り組んでいます。

まとめ

これらは、あくまでも一例です。
相手に伝わりやすいように相談する、短い時間で共通認識を取るには、正解・不正解はありません。ビジネス成果を高めるために、自身が仕事を円滑に進めるために、工夫し続けていただけたら嬉しいです。

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